「震災復興支援カンパ」2013年度報告 子どもの健康維持や地域復興へ2千万円を活用

2014年4月25日

パルシステム連合会は2013年度、東日本大震災と福島第一原発事故で被害を受けたみなさんを支援する「震災復興支援カンパ」を実施しました。その結果1,921万9,202円が寄せられました。カンパ金は子どもの健康維持や地域復興に活用します。

外でめいいっぱい動いて心も体もリフレッシュ(新潟県ささかみでの保養活動)

いまだ進まない震災復興

パルシステム生活協同組合連合会(11会員・会員総事業高1,930億10百万円/会員生協の組合員総数137.8万人)は、東日本大震災や東京電力福島第一原子力発電所の事故で被害にあった地域を支援する活動を続けています。復興庁によると、震災発生から3年を経た2014年3月時点で、26万4千人がいまも避難生活を余儀なくされています。避難していなくても、多くの人がさまざまな理由から安定したくらしを送れない困難な状況です。

こうしたみなさんへの支援を目的に、パルシステム連合会は2013年度も「震災復興支援カンパ」に取り組みました。内容は、組合員のみなさんへ支援を呼びかける「福島のこどもたち保養プログラム」と、グループの各組織による「南三陸町の復興のために」の2プログラムです。

寄せられたカンパ金の合計は、1,921万9,202円となりました。ご協力ありがとうございました。

福島と南三陸の支援に役立てます

「福島のこどもたち保養プログラム」は、いまも放射線量の高い地域がある福島県に住む子どもたちの健康維持を目的としたものです。2013年11月から2014年3月にかけて、組合員のみなさんへ商品注文と同時に行える現金、ポイント、店頭でのカンパを呼びかけたところ、会員生協からの寄付を含めた総額は、1,481万9,202円となりました。

カンパ金は、福島県内に居住するこどもたちが、遠隔地で一定期間過ごす保養を受けられるよう、パルシステムグループで企画するプログラムの開催に役立てます。

「南三陸町の復興のために」カンパは、合計440万円をグループ各組織から拠出しました。震災で大きな被害を受けた宮城県南三陸町では、地元で産出する三陸杉を活用した地域復興に取り組んでいます。地元木材の活用は、地域の産業を活性化させるだけでなく、地元の伝統技術継承や環境保全、エネルギー転換にもつながります。

寄せられたカンパ金は、パルシステム連合会などが震災復興支援を目的に設立した「一般社団法人地域再生コミュニティビジネス推進協会」を通じて、各種プロジェクトに活用されます。

●「南三陸町の復興のために」贈呈先一覧

支援内容 内容
共同食堂建設 『農漁家レストラン「松野や」』の建設資金の一部として活用されました。2014年1月にオープンし、ランチを中心に繁盛しています。
酪農の再興と農家レストランや加工場づくり 2012年度に引き続き、南三陸町で酪農の再建を目指している阿部俊幸さんへの支援。酪農再開予定地は、現在のところ行政によるかさ上げ工事が行われています。作業終了は1年半後。再開に向けて総額2000万円が必要となっています。
中間支援団体の支援 復興まちづくり推進力!となることを目指し活動する団体「ラムズ」への支援。被災地の起業支援を実施しており、「たみこの海パック」、「まゆ工房彩」等を支援されました。地域の世話役も引き受け役場と市民の橋渡し役でもあります。 現在、林業を中心とした木工作業、建設技術、大工さんの養成と仕事作りを目指しています。
障害児通所施設建設 南三陸町に唯一あった障害児(者)の通う施設建設の運営費用の一部として支援しました。2013年末の仙台一泊親子旅行の費用として活用されています。