「被災地の新しい『明日』カンパ-南三陸町の復興のために-」報告 地元木材中心に新しい経済循環づくり

2013年11月25日

パルシステム連合会は2012年度、「被災地の新しい『明日』カンパ」を呼びかけ、2プログラム合計で1,799万5,011円が寄せられました。「南三陸町の復興のために」について、活動を報告します。

カンパ活用で建設された「さんたろう館」

林業、建設業から漁業、加工業まで

パルシステム生活協同組合連合会(11会員・会員総事業高1,930億10百万円/会員生協の組合員総数137.8万人)は、東日本大震災や東京電力福島第一原子力発電所の事故で被害にあった地域を支援する活動を続けています。その一環として、2012年11月から13年3月にかけて「被災地の新しい『明日』カンパ」として、「福島のこどもたち保養プログラム」「南三陸町の復興のために」への支援を呼びかけました。

その結果、2つのプログラム合わせて1,799万5,011円、そのうち「南三陸町の復興のために」カンパは、572万7,638円が寄せられました。ご協力ありがとうございました。

宮城県南三陸町は、地元で産出する三陸杉を活用した家づくりで、地域の新しい経済循環づくりに挑戦しています。地元で産出する木材を活用した家を建てれば、林業や建設業の仕事を作り雇用を増やすことになります。切って残った木材は、家具や建具、調度品の材料として使用し、地元に残る伝統技術を継承します。さらに、最終的には燃料として使いきり、エネルギー転換も促進します。

伐採と植林のサイクルは、森の滋養が川を通じて海に流れ、海産物などの海洋資源を育むことにもつながります。地域全体の再生をも目的としたプロジェクトです。

助成団体から贈られた木製の感謝状を手にする地域再生CB推進協会の鈴江茂敏代表理事

モデル住宅建設助成ですでに成約も

寄せられたカンパ金は、パルシステム連合会などが震災復興支援を目的に設立した「一般社団法人地域再生コミュニティビジネス推進協会」を通じて、500万円がプロジェクトを推進する「一般社団法人南三陸福興まちづくり機構」へ贈呈されました。木造のモデル住宅「さんたろう館」の建設費用として使用され、すでに複数の住宅建設成約につなげています。

このほか、地域再生コミュニティビジネス推進協会が充当した分を含めた80万円を、障がい児童施設や乳製品の加工販売を手がける酪農生産者、地元海産物を加工販売する活動など5団体に、それぞれ16万円を贈呈しました。