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社会貢献活動レポート

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第93回 (株)パル・メッセージ・サービス(PMS)積極的な障がい者雇用を実践


▲カタログセットの作業風景

(株)パル・メッセージ・サービスで採用を担当する管理部 山口武志さん

パルシステムグループでカタログの丁合いやOCR注文用紙などの印刷業務を担う(株)パル・メッセージ・サービス(以下、PMS)は2013年9月、公益社団法人埼玉県雇用開発協会から「障害者雇用優良事業所」の認定を受けました。杉戸センター(パルシステムの商品セットセンター)内にあるパルシステム連合会の子会社・PMSには現在、6名の障がい者のみなさんが勤務しており、法律で義務付けられた雇用率を大幅に達成しています。同社では今後も、積極的に障がい者雇用を進めていきたい考えです。

フレンドリーな職場 年末の忘年会が楽しみ

杉戸センター2階にあるPMSのカタログセットセンターでは、毎週配付するカタログとOCR注文用紙、お届け情報などを組合員ごとにセット(丁合い)しています。ここで丁合いされたカタログが、各配送センターを通じて組合員の手元に届く仕組みです。

作業は1ライン当たり12名で行います。現在、パルシステムで配付しているカタログ総数は、1週間当たり80万部弱。1日15万部以上を4本のラインでセットしなければなりません。訪問当日は、6名のうち5名の障がい者雇用のみなさんが作業をしていました。そのなかでもっとも勤務歴が長い方が、福田勇直さんです。高校生のときに実習生として働き始め、今年で10年目。各会員生協の独自チラシセットを担当し、丁合い機器に差し込んだカタログがまっすぐに運ばれていくように調整する作業を担っていました。同じラインで作業をする一般の定時社員は週3日程度の勤務ですが、福田さんは月~金曜日の週5日勤務。通勤時間も片道2時間かかるそうですが、「職場の雰囲気がフレンドリーで働きやすいです。外でみんなと話ができる年末の忘年会は、年に1回の楽しみなんです」と語ってくれました。

「福田さんは、一番長く働いているだけでなく、まじめで面倒見がいいので、障がい者の定時社員のなかでもリーダー格です」と話すのは、PMSで障がい者の雇用を担当する管理部の山口武志さん。「仕事も、自分で考えなければならない作業を任せられるようになっています。これからの成長が楽しみです」。

きっかけは深刻な雇用確保 促進法を大幅に上回る雇用率

カタログセットの作業風景

▲カタログセットセンターで働く障がい者のみなさん(前列左が福田さん)
―各団体から贈られた感謝状を持って―

PMSでは、10年以上前から障がい者雇用を継続しています。その理由のひとつに、山口さんは「従業員の確保」という現実的な一面を挙げました。「以前より、人員確保に苦労しています。日曜日に求人広告を出すと、水曜日頃からようやく連絡が入る――つまり応募者は別の職場に応募して断られ、2番目か3番目の候補として連絡してくるわけです。それを解決する一環として、障がい者や高齢者の雇用を始めたというのが、本当のところです」。

確かに学生のアルバイトは、学校を卒業するまでの数年間しか働けません。長く働くことができる従業員が増えれば、求人広告費の削減だけでなく、職場の生産性向上も期待できます。山口さんは「障がいを持っている人も、定年退職された人も、仕事によっては十分活躍できます。カタログセットの作業が、まさにそれだったのです」と付け加えました。

政府では現在、「障害者雇用促進法」で企業に対し2%の障がい者雇用を義務付けていますが、PMSでは5%を超える雇用を実現しています。ちなみに、パルシステムグループでいち早く定年を65歳まで引き上げたのもPMSで、2012年に公益社団法人埼玉県雇用開発協会の「高齢者雇用優良事業所」としても認定を受けています。

障がい者雇用について、ほかの従業員の反応はどうだったのか。「マネジメントする管理職にとっては難しさもあったかもしれませんが、大きな混乱はありません。障がいがあろうとなかろうと、一人ひとりと向き合ってコミュニケーションをとれるかが大切ですから」と説明します(山口さん)。あわせて、障がいの内容を知ることも重要だと言います。PMSでは管理・監督職を中心に障がい者を知る学習会なども開催し、理解を深めています。「これまでは知的障がいのみなさんと働いてきましたが、精神障がいの方についてもチャレンジしています。コミュニケーションのとり方を勉強し、どんな方でも働きやすい職場をつくりたいですね」。

将来は障がい者ラインも 手をつなぐことこそ責任

「障害者雇用優良事業所」の認定以降、PMSには特別支援学校や自治体などから問い合せや実習受け入れの要請が相次いでいます。PMSとしては、今後も段階的に受け入れを広げたい考えで、「将来的には、障がい者雇用だけで1ラインを担当できれば」と言います。ラインのなかで働くと、どうしても作業の遅滞が発生することがあります。ラインが遅れることが負担になるのであれば、チームを組んで、やりやすいスピードで仕事をしてもらうという方法も選択肢のひとつになります。

年齢の高い定時社員から見れば、障がい者の定時社員は息子や娘くらいの年齢なので、温かい目で見守られています。山口さんは、「好きで障がいを持っているわけではありません。みんなが手をつなぎ合って暮らすことが、私たちの責任でもあるのではないでしょうか。そのうえで、従業員が障がい者雇用の経験で成長し、組織全体が発展していければ最高ですね」と微笑みます。

福田さんは、給料を生活費として両親に渡しているそうです。「親に迷惑をかけないためにもがんばっています」と話します。その責任感から、少しずつ自分の仕事をステップアップさせています。「こうした成長が見られると『やってよかったな』と感じますね」と山口さんはにこやかに話します。障がい者、高齢者も分け隔てなく働け、一般の従業員もスキルを高めていく――それぞれが認め合いながら、いきいきと働ける職場になりつつあります。

障がい者雇用について

障がいには「身体」「知的」「精神」の3つがありますが、「身体」でも内部障がいなど目に見えない障がいもあります。近年は精神障がい者雇用のニーズが高まってきています。


*本ページの内容は2014年1月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合があります。 あらかじめご了承ください。

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