「産地かあちゃん」を夢見る裕美さん 産地だより

短大卒業後、白州森と水の里センターに入り、在学中バイトしていた東京の店の手伝いや、白州で作業したりしていました。でも東京にいる間、白州では野菜が生長したり季節が変わったりするのを見られないことがとても残念で、5年前からこちらにどっぷり。でも、行き来したことで、よけいこちらのよさがわかったのかもしれません。くらしの便利さはないけれど、気持ちがいいんです。
鳥取の両親には黙ってたんですが、東京を引き払うときに白状したら猛反対。そのあとも、家族が白州に来たとき、泥んこの私に母はショックだったらしく、「そんなに泥んこで!」とひどく怒られました。でも弟が、「お姉ちゃん、がんばってるんだからいいじゃん」と言ってくれ、また、同世代の仲間ががんばっていることに安心したようで、「放置」してくれるようになりました(笑)。私はここの様子をブログで紹介しているのですが、両親はそれを見て安心してくれてるみたいです。
ここでは5年目です。教わることも多いですが、基本的には自分で考え、また、7人の仲間たちと知恵をしぼってやってます。だから失敗することも多く、種蒔きなんかいつもドキドキです。出てくるまですごく緊張し、土にへばりついて毎日見てます(笑)。土づくりで肥料を入れすぎて芽が出なかったり、せっかく青々してきたサンチュがハウスの開け忘れで枯れたりなど、小さなこと含めたら限りなく失敗してます。でも当初出荷やパック作業だったのが、野菜づくりを任されるようになり、うれしいです。今年は大葉に挑戦。ちゃんと育つか、毎日ハラハラドキドキで見守っています。
まだ自分たちのつくった野菜だけでは生活できず、農家の方たちに比べあまいと自覚してます。農業はすごく大きな仕事。ここで、仲間といっしょに仕事をすることができる喜びを感じ、全メンバーが「続けていく」ことが、私たち非農家出身者の大きな課題なのだと思います。実は私がいちばん年上で、いちばん下は17歳。女性は私一人で、ついこないだも、「坂田さんの下に男の子が7人」って言われ方して(笑)。「えっ、白雪姫と7人の小人?!ですか?いやぁ、それはちょっと自分からは言えない」(笑)。あまいところもいっぱいあるけど、これから一人ひとり自立できるようがんばろうと語り合っています。
一人身だと、「まだ覚悟が決まってないんじゃないか」と思われる。私も早く身を固めて、ここでどっぷり産地のかあちゃんになってがんばっていきたいです。いま、保存食づくりにはまっていて、地域のおばちゃんたちに教わりながら干し柿や切干大根づくりに挑戦中。パルシステムの女性生産者交流会で出会った「かあちゃん」たちをお手本に、りっぱな「産地かあちゃん」になりたい。いつかはほんとうに「かあちゃん」になって、また載りたいです(笑)。なので相手を大募集中!!
〈産地紹介〉
1983年に都会の子どもたちが自然に触れるための体験農場として設立。BM技術を活用した有畜複合の循環型農業で、平飼いたまごと化学合成農薬や化学合成肥料不使用の野菜栽培を行っています。2007年6月に有機認証取得。子どものための自然学校も四季を通して開催。最近は、せりや水なす、サンチュなど、冷涼地と水の里という白州の気候と風土を活かした農産物を育てたいと、新しい野菜づくりにも取り組んでいます。
