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産直方針・基準


パルシステム国際産直及び国際提携開発基準

はじめに
私たちは日本の農業を守り育てることを基本に、国際的な商品流通の現実をふまえ、今までの産直事業で培ってきた「生産と消費の結合」「環境保全型農業」や「循環社会への取り組み」を進め、パルシステムグループの政策を踏まえ、国際的な商品開発に取り組んでいきます。
商品開発にあたって、文字通り、国際産直品及び産地指定品は農産物扱いの基準を準用し、加工品や原料輸入については安全性の証明強化のほか、新たに環境保全の視点や労働環境への配慮など生協ならではの公正な取引条件を付加していきます。
21世紀の世界は、国境を越えた商品や原材料などの流通が前提であり、国産原料のみでの商品は成り立たなくなっています。その現実に対して、生協としての立場を明確にした商品開発を組み立てていきます。

1. 基本的考え方
  1−1.基本的考え方
 
1) 海外産地の商品も「安全・安心」を基本とします。
  2) 日本国内の農業・水産業の自立的発展促進を前提とします。
  3) 「公正な貿易 *注1」をめざし、相互互恵の原則で取引します。
現在のWTO体制下においては、自由貿易や市場原理の考え方のみでは、先進国や多国籍企業の強者の論理が優先されます。それはローカルな食と農のシステムや国際的な食料安定供給に大きな影響を与えると考えます。生産コストに見合う公正な取引や環境保全への配慮等を実現し、海外生産者と相互互恵の原則で、顔の見える取引をめざします。
  4) 「グローバリズムとローカリズムの調和 *注2」を追求します。
グローバルな時代においては、各国は自国の責任で自給率確保を高めていく事と同時に、食料確保についても積極的に国際的安定的なルールづくりに取り組む姿勢が問われていると考えます。
  1−2.「国際産直」と「産地指定」の定義
 
1) 国内産直の「産直四原則」に該当する海外産地との提携を「国際産直」と定義します。
  2) 「産地指定」は「産直四原則」の(1)から(3)までに該当する場合とします。
1997年5月30日「商品政策に基づく商品開発・改善のための諸基準」の中で定めた「産直産地」の考え方7項目の中の重要な4点を「産直四原則」として運用しています。
   
「産直四原則」
(1)生産者、産地が明らかである。
(2)栽培方法や出荷基準が明らかで栽培の履歴がわかる。
(3)環境保全型・資源循環型農業をめざしている。
(4)産地の生産者や組合員相互との交流ができる。
  1−3.基準の対象となる国際産直及び国際提携開発品
 
1) 海外生産品を輸入・加工の形態から5つに分類します。
  2) 基準の対象となる国際産直及び国際提携開発品は以下の3つの分類とします。
第1分類:海外の農産品を輸入した商品
第2分類:海外加工品を製品輸入した商品
第3分類:海外で商品化したものを国内で最終パックのみ行なった商品
(但し、第3分類については海外・国内の加工度を個別製品ごとに検討し判断します。)
  3) 以下の2つの分類は現状のパルシステム諸基準で対応します。
第4分類:海外原料を海外で加工した商品を国内で二次加工した商品
第5分類:国内で加工している商品で、輸入原料を直接もしくは原料の一部に使用している商品


2. パルシステム国際産直及び国際提携開発品取扱い運用基準
  2−1.運用基準適用について
 
1) 今後の展開と基準適用は、試験的・段階的に取り組むこととします。
  2) 具体的事例の検討は情報公開をしながら進めていきます。
  2−2.第1分類「海外の農産品を輸入した商品」の運用基準
 
1) 提携・開発の実施事由
(1)国内生産に不適か、国内生産の補助代替としての農産品
(2)海外の特産品 *注3
  2) 実施基準
(1)産地、生産者が明確になっていること。
(2)栽培暦・収穫方法や流通経路が明確になっていること。
(3)農薬や化学肥料のパルシステム仕様基準を守っていること。
(4)現地の生産工程で、環境への配慮がされていること。
(5)現地の労働条件や労働環境への配慮がされていること。
(6)取扱いの理由を明確にし、理事会に報告すること。
  2−3.第2分類「海外加工品を製品輸入した商品」及び第3分類「海外で商品化したものを国内で最終パックのみ行なった商品」の運用基準
 
1) 提携・開発の実施事由
(1)海外の特産品。 *注3
(2)海外原料確保の事由が明確であること。
(3)品質の安全や安定化のため、妥当なコストや加工技術確保が明確であること。
  2) 実施基準
(1)パルシステムの諸基準に適合し、必要な記録や検査等の証明がとれること。
(2)原料の仕様や産地を明確にすること。
(3)製造加工の品質管理と安全性の保証を確認できること。
(4)現地工場などで、環境への配慮がされていること。
(5)現地の労働条件や労働環境への配慮がされていること。
  2−4.実施基準のチェックシステムについて
  現在、国際提携開発の農産品は理事会に報告され、その他はパルシステム諸基準で運用されて連合会の業務監査システムが機能しています。今後は更に、基準を遵守しているかどうかについてのチェックシステムを、パルシステム商品政策のもとに構築する商品マネジメントシステムの中で明確に位置付け、定期的に監査を実施していきます。監査は通常業務監査のもとの商品監査システムで位置づけします。


  注1:「公正な貿易」
貿易について、相互互恵のために不公平取引としないルールの確立が求められている。しかし、WTOなどで問題視される「関税障壁」の撤廃は、先進国と発展途上国の経済格差を温存したままではかえって格差は固定化され、先進国の優位は更に拡大する傾向さえある。また、環境・人権・労働環境などの問題や格差を固定化した競争政策は発展途上国での人々の生活破壊に通じることがある。生協は、公正・民主主義・自立などの共通の価値を前提とし、貿易による相互発展を求め、合意を大切にしていく。

注2:「グローバリズムとローカリズムの調和」
現在の情報化社会は、インターネットはもちろん金融、生産、流通、消費や人も含めたあらゆるものが国境を越えて移動し交換されている。しかし、無秩序に拡大するグローバル経済では、巨大な企業や国家に圧倒的に富が集中し、大きな支配力を持つようになる。それに対して、環境や自然、生命などを軸とした地域、コミュニティはむしろローカルに存在し、生命や人間を中心とした新しい価値や協同の地域社会、コミュニテイが今求められてる。新しい共生を価値観としたグローバルな世界の有り方を生協は大切にしていく。

注3:「海外の特産品」
各国・地方の食文化・気候風土に育くまれた固有の物で、日本で広く認知されている産物もしくは加工品。(スパゲッティバリラ、キムチマウルキムチ等。拡大解釈を防ぐ為、議論が分かれる場合は商品活動委員会で検討し、更に問題となる場合、理事会で報告する)


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