うなぎ支援金533万円を「大隅うなぎ資源回復協議会」へ送金 より効果的な資源回復策を協議・検証していきます

2013年9月18日

パルシステム連合会は、7月から売り上げの一部を支援金として拠出するほか、「ニホンウナギの資源回復のためのポイントカンパ」を募集しています。7月単月分として総額5,336,740円をパルシステムと大隅地区養まん漁協が設立した「大隅うなぎ資源回復協議会」へ送金しました。

 

組合員カンパとパルシステムの支援金で応援

パルシステム生活協同組合連合会(11会員・会員総事業高1,930億10百万円/会員生協の組合員総数137.8万人)は、うなぎの資源回復に向けて2013年7月から売り上げの一部を支援金とするほか、「ニホンウナギの資源回復のためのポイントカンパ」を募集しています。7月月間の取り組みとして鹿児島県・大隅(おおすみ)産のうなぎを使った対象商品1パックにつき10円を設定し、組合員負担ではなく生協として支援金を積み立てました。また、組合員に対しては商品利用でたまったポイントを1口100ポイント(=100円)の支援カンパとする取り組みを呼びかけています。この組合員によるカンパは2014年3月まで継続して実施します。

7月単月分として、商品利用から充てた3,360,140円と支援カンパ1,976,600円を合わせた総額5,336,740円をパルシステムと大隅地区養まん漁協が設立した「大隅うなぎ資源回復協議会」へ送金しました(9月11日(水)時点)。

食文化を継承しながら、産地とともに資源回復

環境省は2013年2月、河川でとれる天然うなぎの漁獲量が減少しているとのデータから、ニホンウナギを絶滅危惧ⅠB類(※)に指定しました。国内でとれる養殖のための稚魚(シラスウナギ)も1960年代をピークに徐々に減少しており、水産庁はさらに詳しい資源量の調査に乗り出しています。こうした状況を背景に、パルシステムは、食を守る責任のある立場としてこの問題をとらえ、産地や行政、研究者とともに、食文化を守りながら資源回復策に取り組むことを決めました。

(※)ⅠB類:環境省のレッドリストのうち、近い将来における野生での絶滅の危険性がⅠA類ほどではない高いもの。

「大隅うなぎ資源回復協議会」はパルシステム連合会と大隅地区養まん漁協が2013年4月に設立した協議会です。またパルシステムは、鹿児島県の行政や漁業者・生産者などからなる「鹿児島県ウナギ資源増殖対策協議会」にも消費者団体として初めて参加しています。支援金は「大隅うなぎ資源回復協議会」を通して振り分けられ、うなぎの放流事業、うなぎの住みやすい河川の整備事業や、乱獲および密漁防止の広報事業などに役立てます。

9月5日(木)に行われた第3回「大隅うなぎ資源回復協議会」にはパルシステム連合会理事長・山本伸司が出席し、大隅地区養まん漁協の楠田茂男代表理事組合長らと、今後も資源回復の取り組みに一層力を入れることを確認しました。

なお、今回送金分の使途の内訳は、親うなぎの購入費用や諸経費などの「放流事業」に4,000,000円、うなぎが住むのに適した蛇篭(じゃかご)の設置やうなぎ密漁防止PRチラシ・ポスター費用など「鹿児島県ウナギ資源増殖対策協議会」への寄付に1,000,000円を充当します。

パルシステムでは今後もうなぎの資源回復に向けて、生産者や産地とともに、より効果的な方法を協議、検証していきます。

うなぎ密漁防止のポスターを間に。理事長の山本(左)と楠田組合長

【参考】
うなぎの資源回復に、手を携えよう!(産直いきいきコミュニティ内)
「大隅産うなぎ蒲焼」(パルシステムの商品)