-manufacturing and Processing-製造と加工

パル・ミートの製造工場は2つ。習志野事業所と山形事業所です。習志野では牛肉や豚肉の精肉加工を、山形ではハム・ソーセージ・ベーコンなどの製造を行っています。

  • 精肉
  • ハム
  • ソーセージ
  • 2002年から稼動している習志野事業所。約270名の従業員が、毎日、牛は5~6頭分、豚は200頭分の肉を加工し、商品を作っています。一日の生産パック数は6万パックにおよび、これは全国でも屈指の数量です。従業員一同、チームで助け合う姿勢を大切に、風通しのよい職場環境をめざしています。

    -step1-目の前の仕事に真摯に向き合う
    入荷・整形

    産直産地から食肉加工場を経て習志野事業所に運ばれてきた産直肉。適正な温度で運ばれてきたか、入荷数と内容に間違いないか確認するのが、入荷担当の仕事です。
    「入荷で間違えると、加工した製品すべてを廃棄する事態も考えられます。責任を感じますが、それをよい緊張感に変えて、ひとつずつ確実に確認することを大事にしています」(入荷担当:浅井雄太)

    部位ごとに冷蔵庫に並べた産直肉は、整形過程へ。部位ごとのブロック肉を前に、脂身が多すぎる部分を削り、骨や筋、色の悪い部分をカット。次工程に合わせ小分割にしたら、検品担当が最終チェックを行います。
    「肉の品質を保持するためには、温度を上げないことが重要。つまりスピードが求められます。ブロック肉ひとつにつき約40秒で、品質を維持するのはむずかしい。そのためには包丁を研ぐことも大切な仕事なんですよ」(整形担当:土肥竜一)

    -step2-スライスひとつで肉のおいしさが変わるから
    カット・計量

    整形された肉は、商品の規格に合わせてカット・スライスを行います。
    「スライサーを使用する場合、スライス自体は機械の仕事ですが、赤身率や外脂肪が規格を満たしているか目視で確認するのは私の仕事です。逸脱しているときには機械の数値を微調整します」(カット担当:越川大輔)
    その後、必要なグラム数を計量し、包装されます。
    「この仕事は3年目になりますが、年々上達している実感があります。ぴったりきれいに測れた瞬間は、とてもうれしいですね。パル・ミートのお肉は、スーパーで売られているお肉に比べて切り方も色もすごくきれいだなと思いながら日々作業しています」(計量・包装担当:谷口優子)

    -step3-細やかな目配りでズレや異物を見逃さない
    包装

    計量した肉は、商品の特徴に合わせて「ガスパック」「スキンパック」いずれかにパック詰めを行い、同時に検品も行います。包装においてもっとも大切なのは、異物やズレ、汚れがないかを確認する作業です。肉の投入前、投入後、上部シートの圧着時など、数人がかりで何度も何度も目視でチェックを行います。

    -step4-最後の最後まで、責任をもって
    検品・出荷

    まずは2人組の仕分け担当が、包材を最終チェックし、配送先と個数を確認。何度確認しても見落としはありえるので、スタッフ全員助け合うつもりで確認作業を行っています。そして最後に、出荷担当がもう一度行き先と数を数えたら、商品の配送準備が完了です。
    「組合員さんに届く直前の、大事な作業。20年やっていてもやっぱり緊張します」(検品・出荷担当:水巻輝美)

    こうして、パル・ミートの商品はパルシステムのセットセンターへと運ばれ、各組合員の通い箱にセットされたのち、各家庭へとお届けしています。

  • 山形事業所は、生協パルシステム直営のハム・ソーセージ工場として、1983年から稼動しています。産直を主体とした国産豚肉を原料に、発色剤を使用しない、無塩せきハム・ソーセージを作り続けています。現在では全商品合わせて年間約1,250万パック(シングルパック換算)を生産。組合員の食卓に欠かせない商品を作っているという誇りをもって、日々仕事に励んでいます。

    -step1-こだわりの冷蔵豚肉。目視で点検
    原料点検

    最初に行うのは、入荷した国産豚のロース肉・モモ肉の点検です。パルシステムの『ロースハム』『ボンレスハム』は、冷蔵の国産豚肉が原料。そのため、輸送から入荷、原料点検まで、徹底した温度管理が求められます。温度が上昇すれば、鮮度は損なわれてしまいます。原料点検も、涼しい室内ですばやくしかし的確に行っています。

    パル・ミートがこんな手間をかけてまで冷蔵豚肉にこだわるには理由があります。凍結と解凍を一度も行っていないので、豚肉のうまみも、肉が本来もつ「結着成分」も流出しません。結着補強剤であるリン酸塩を使わないパルシステムのハムにとって、冷蔵豚肉であることはとても重要なポイントなのです。

    -step2-肉に調味液を注入し、味をしみ込ませる
    調味液注入・漬け込み・充填

    そのほかに行う作業としてもうひとつ、調味液を作る工程があります。配合ミスがないようチェックを行いながら、塩や調味料を混ぜます。

    調味液を冷却した後、専用の機械で肉に注入していきます。その後、回転タンクに肉を入れ、ひと晩以上スピードを変えながら回転。これにより肉に味がしみ込み、やわらかさも増していきます。漬け込んだ肉は機械でケーシング(袋)に充填。担当者は、肉の詰まりや締まり、張り具合を手の平で確認しながら、一本ずつ、ていねいに仕上げていきます。

    -step3-いよいよスモークハウスへ。香りよく、色よく仕上げる
    乾燥・スモーク・ボイル

    スモークハウスに入れ、まずは表面を乾燥。次に桜のチップでスモークし、最後に行うのが蒸気での加熱です。ハムは中心まで熱が通りにくいため、じっくり時間をかけて加熱します。中心温度は安全性にも関わる大切なポイントなので、「中心温度記録の確認」、「担当者による実測確認」の両方で、中心温度70℃以上を2分間以上キープしているかどうかを確認しています。

    スモークの付き方を確認し、冷蔵庫で冷やし込みの工程へと移ります。

    -step4-完璧な商品を届けるために。清潔な環境へのこだわり
    スライス・包装・検品

    冷蔵庫から出したスライス前のハムの原木は、空気中の埃等を減少させたクリーンルームへ。ケーシング(袋)をはがした原木をスライサーに投入すると、5枚ずつのスライスとなってベルトコンベア上を流れてきます。
    真空パック包装を行ったら、汚れや包装不良、異物などを検品。作業をするのは熟練の従業員で、担当ならではの細やかな視点や経験が生かされているといいます。

    そして確認を繰り返し、問題なしと認められた商品だけが梱包室へ。セットセンターごとに仕分けを行い、ハムは組合員のもとへ旅立っていきます。

  • 山形事業所は、生協パルシステム直営のハム・ソーセージ工場として、1983年から稼動しています。産直を主体とした国産豚肉を原料に、発色剤を使用しない、無塩せきハム・ソーセージを作り続けています。現在では全商品合わせて年間約1,250万パック(シングルパック換算)を生産。組合員の食卓に欠かせない商品を作っているという誇りをもって、日々仕事に励んでいます。

    -step1-おいしさの出発点は、使う肉を選びとることから
    原料点検

    『ポークウインナー』『あらびきウインナー』を作るために、最初に行うことは原料となる国産豚肉の点検です。入荷したブロック肉に骨や豚毛がないか確認していきます。

    同時に行う重要な作業が、原料とする肉の組み合わせを決めること。ソーセージは限定された部位ではなく、複数の部位を組み合わせて使用しています。原料担当は、赤身肉と脂肪の割合が一定になるように、さらには入荷順も加味しながら使う肉を選んでいきます。じつは、肉を選ぶところから、おいしいウインナー作りは始まっているのです。

    -step2-肉の状態を見極めながら練り上げる
    カッティング・ミキシング・充填

    いよいよ練り合わせ当日。『ポークウインナー』はカッター、『あらびきポークウインナー』はミキサーで、練り生地を作ります。カッター、ミキサーの操作は経験を積み、テストに合格した従業員だけが従事できる大切な仕事。

    練り上がった生地は、充填機で羊腸に詰めていきます。詰め終わったら、一列ずつ竿で持ち上げ、台車に並べていきます。

    -step3-いよいよ、桜のチップで香り付け
    乾燥・スモーク・ボイル

    スモークハウスに入れ、まずは表面を乾燥させます。次に桜のチップでスモークし、最後に蒸気で加熱します。ウインナーはハムに比べて熱が通りやすいので、比較的短時間で加熱は完了します。中心温度は安全性にも関わる大切なポイントなので、「中心温度記録の確認」、「担当者による実測確認」の両方で、中心温度70℃以上を2分間以上キープしているかどうかを確認しています。

    スモークの付き方を確認してから、冷蔵庫で冷やし込みの工程へと移ります。

    -step4-機械に正確な作業を任せつつ、色や形は人の目で確認
    カット・包装・検品

    最後に、ロータリーカッターと呼ばれる機械で一本一本切り離します。表面に異物が付着してはいないか、形に変わったところがないか、作業者の目で確認を行います。
    自動計量したら、そのままパック包装へ。シールの状態や賞味期限の日付印字など、問題がないことを確認した商品は、梱包室へ運ばれ、セットセンターを経由して組合員のもとへ届けられます。

  • 精肉
  • ハム
  • ソーセージ