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第3回環境保全型農業推進会議全体会を開催しました

2002年10月21日
生活協同組合連合会
首都圏コープ事業連合

 生活協同組合連合会 首都圏コープ事業連合(9会員・会員総事業高1,234億円/会員生協の組合員総数66万人)は19日、東京都内において、首都圏コープ事業連合・環境保全型農業推進会議による「第3回環境保全型農業推進会議全体会」を開催しました。会場となった文京区大塚の全林野会館には、全国の産直産地生産者や生協組合員、役職員など250名が参加、無登録農薬問題や偽装表示に揺れる食の安全を巡って、各産地の取り組みを中心に、熱心な経験交流が行われました。

 第1部では、首都圏コープグループが農畜産物の安全性について、生産者と消費者が一緒に進めている「公開確認会」について、昨年8月以降開催した秋田花咲農園、JA山形おきたま、JAいわて花巻など11産地から、公開確認会以降の産地組織と栽培管理の状況、特別栽培の取り組みや有機認証、エコファーマー等の認証の取得状況、環境保全型農業への具体的取り組み事例、交流事業など、それぞれ取り組んできた実践事例を報告をいただきました。

 報告では、公開確認会を開催以降、参加する会員が拡大すると共に、組織体制、担当が明確になり、栽培基準・管理が体系的、組織的になってきたこと、有機及び特別栽培の認証取得が加速され、認証を取得した面積が着実に増えていること、エコファーマーの認証取得者の増加、環境保全型農業に向けて、土壌くん蒸の削減や農薬削減に向けた取り組みなど、さまざまな事例が各地から報告されました。

 とりわけ、食の安全と環境保全を求める消費者の願いが、栽培基準の遵守と自主管理体制を強め、公開確認会を機に、水稲の航空防除の方向性について地域全体で見直し、消費者ニーズに応えられる体制の整備強化をすすめているJA山形おきたま、減農薬・減化学肥料栽培の米づくり生産拡大に向け、集落単位での説明と栽培確認の体性を整え、除草剤散布を無くすための今後の取り組みについて発表したJAいわて花巻、産地全体がエコファーマー認定を受けた、つくば有機研究会の取り組みなど、地域のなかで暮らし、安全な農産物づくりを通して、農業と地域社会の将来を変えていこうとする各地の生産者の発表に、会場の参加者から大きな共感がひろがりました。

 第2部では、麻布大学獣医学部の大木 茂講師が、「産直偽装と公開確認の意義」と題して講演、この間の偽装問題や無登録農薬で明らかになったこととして、きちんとしたマーチャンダイジング=お互いの確認をしていなかったこと、事業に責任を持つ立場の人たちの問題、さらに消費者との関わりの問題の三つを挙げ、なかでも消費者をどう捉えるかとし、形骸化した、消費者との関わりを指摘しました。

 生協産直を巡る課題として、(1)事業の政策整理と力量向上、(2)生産者と消費者、産直の信頼関係構築、(3)組合員の参加、(4)産地の自立的展開支援の4つの点を挙げ、ポイントになるのは消費者(組合員)をどう捉えるか、どうやったら消費者が自分で判断することができるかを考えるべきであると語りました。

 その上で、公開確認会について、あたり前のことをあたり前に理解することを通して、組合員が自らチェックすることで自己管理が深まっていく、そのことがいま、一番求められているのであり、公開確認会は、深まりや参加をつくるということ、問題意識の高い集団づくりに意味を持っていると述べました。
 締めくくりとして大木講師は、これからの生産者・消費者協同の可能性を考える上で、一つは食の安全にどういうビジョンを持つか、目的をはっきり持つこと、さらにその実現に向けた手段をどうつくっていくかを考えるべきであるとし、そうした意味でこの間の偽装問題は、産直のビジネスモデルが未熟であったのであり、いまこそバージョンアップが求められるとしました。
 いま問題になっている無登録農薬についても、法律で守られている農薬の規制の問題と、無登録農薬と、問題は二つあり、生協が農業の現場にどこまで関わるのか、大きく示しているとし、生協は、自分の目で確かめて買ってもらうようにしないと駄目ではないかと結びました。

■公開確認会の位置づけ
・有機農産物の認証について、農水省が制度化した登録機関による第三者認証に対し、生協独自の監査システムとして位置づけています。
・消費者、生産者、流通業者、専門家など多数の人の参加により、草の根的に監査を実施しています。
・首都圏コープ事業連合の農薬削減プログラム推進会議(*現在の環境保全型農業推進会議)で産地の農薬削減状況を評価する手法として取り組んできました。
・産地のデータを公開していただき、栽培管理書類や物流、圃場等を確認します。

■この一年間の公開確認会参加人数
・2001年8月から2002年7月の一年間、全国9会場・11産地の公開確認会を行い、総参加者は延べ858人が参加しました。

■全体会で取り組みを発表した産直産地
・第3回環境保全型農業推進会議全体会第1部では、この一年間に公開確認会を開いた以下の11の産地から報告を行いました。(カッコ内は公開確認会実施日)

(1)秋田県・花咲農園(2001年8月18・19日) 米・野菜産地
(2)秋田県・オーリア21(2001年8月18・19日)
(3)茨城県・茨城産直センター(2001年10月27日) 野菜
(4)茨城県・つくば有研(2001年11月17日) 野菜
(5)山梨県・御坂うまいもの会(2001年11月24日) 果樹
(6)千葉県・サンドファーム旭(2002年1月26日) 野菜
(7)千葉県・旭村悟空(2002年1月26日) 野菜
(8)和歌山県・さんまる柑橘同志会(2002年3月23日) 柑橘
(9)北海道・ノーザンビーフ(2002年6月7・8日) 畜産(産直牛)
(10)山形県・JA山形おきたま(2002年6月29・30日)
(11)岩手県・JAいわて花巻(2002年7月18・19日)


第3回環境保全型農業推進会議全体会(2002.10.19)資料

会場を一杯に埋めた参加者が、各産地の報告に熱心に聞き入りました(19日全林野会館にて)
各産地から、公開確認会以降の取り組みについて熱のこもった報告が行われました。
「産地偽装と公開確認会の意義」と題し、麻布大学講師の大木 茂さんより示唆に富んだ講演をいただきました。

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