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代表挨拶

復興・再生にむけて、ここからはじめよう
理事長 山本伸司の写真
理事長 山本伸司
2010年度は改めてパルシステムの産直と商品事業の強化を掲げ、生産者とメーカーと会員生協が一体となった取り組みを進めました。4年目を迎えた「100万人の食づくり」運動は、スローガンを「今こそ!産直の底力」とし、パルシステム産直の内容を皆さんへ伝えることに全力を注ぎました。全職員が生産者から産地を学び、その内容を組合員へ伝える事で、パルシステム産直がもつ価値への共感をさらに広める事が出来ました。 食料自給率向上の取り組みは、拠点モデルとして福岡県のJAふくおか八女、北海道のJAおとふけをそれぞれ中心にした協定を締結し、産直加工原料を使用した商品開発の体制づくりに着手しました。また会員生協主体の地産地消の取り組みも本格的に動き出しました。

年度末を目前にした3月11日、東日本大震災が発生しました。震災発生直後からパルシステムが最優先したのは、組合員へ食料品を中心とした生活物資を絶やさず届ける事でした。

震災復興へ向けた支援では、カンパの募集や被災地での炊き出し活動、物資の提供などを実施してきました。カンパは4億円を超える金額が集まりました。炊き出し活動は、職員が人の役に立つという本来の協同組合の原点に触れ、人間らしい心と元気をもらって帰ってきています。これら活動を通じて感じるのは地域づくりの重要性です。なかでも象徴的だった飼料米とセカンドリーグの取り組みを紹介します。

震災では飼料コンビナートも例外なく被災し、深刻な飼料不足が発生しました。多くの家畜が餓死あるいは処分せざるを得ないなか、いくつかの産直産地は飼料用米を与えることでなんとかしのぐ事が出来ました。食料自給率を高めるために取り組んできた飼料米が、家畜と生産者を救う事となりました。地域における耕作と畜産による連携体制がなければ、これらの産地はさらに危機的状況に陥っているところでした。

セカンドリーグでは、これまで関係してきたNPO、NGOなどと連携し、人的、物的な震災支援に乗り出しました。これまで築いたネットワークが、地域や活動内容の垣根を越えた支援活動の広がりにつながっています。  

一方、我々は原発事故という問題にも直面しています。事故で飛散した大量の放射性物質は、広範にわたり多くの農産物や水産物を汚染しました。パルシステムでは、組合員へ情報を提供しつつ放射能の暫定基準を遵守し圃場からのトレースを徹底していましたが、一部、出荷停止の有機農産物を誤ってお届けしてしまいました。我々はこれを重く受け止め、改善を徹底してまいります。それと同時に、国の暫定基準のあり方も含め、汚染地域の特定と除染対策などを生産者とともに検討していきます。組合員の不安感や不信感を真摯に受け止めながら、汚染物質の排除を求めるとともに原発依存からの脱却、新エネルギー政策のあり方について議論を重ね、組織として方向性を打ち出していきたいと考えます。  

3.11をもって日本は変わりました。パルシステムグループは、心豊かなくらしと共生をつくることを理念としています。これまでも環境と産直をうたい、顔の見える関係で生産から消費まで地域での協同を広げてきました。地域づくりの協同こそ復興モデルを生み出すと確信しています。大震災と向き合い、復旧、復興にパルシステムグループの総力をあげて取り組みを継続していく決意です。

2011年7月

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