お米の流通学習会
2005年12月7日。師走のパルシステム岩槻センターの午後、全農パールライス東日本(株)代表取締役社長森川喜郎氏を講師としてお招きして、全農改革の一環としての米穀事業改革の方向について勉強するために学習会を開催しました。
テキストは、
●新生全農米穀事業改革について (全農ホームページ)
「新生全農米穀事業改革(pdf)」 「新生全農米穀事業改革のポイント(pdf)」
http://www.zennoh.or.jp/ZENNOH/TOPICS/release/17/10/171026_01.html
●経営所得安定対策等大綱 (農林水産省ホームページ)
http://www.maff.go.jp/syotoku_antei/ 「経営所得安定対策等大綱(pdf)」
●全農パールライス東日本株式会社 森川喜郎 社長の講演概要
今日は全農グループの一員という立場からお話させていただきます。
今、全農では新生全農改革を進める話し合いが始まっています。 理由として、国が農業への助成金などを大幅に削減せざるを得ない状況にあり、全農グループにおいても徹底的に コストを削減し農家に還元する方向となります。そのような中で全農では5000人の人員を削減する計画があります。
平成16年4月施行の改正食糧法のもとでは、流通自由化の中で全農自身も単なるひとつの米穀取扱業者にすぎない位置付けとなり 競争制限や不公正取引などについては、独占禁止法の対象となりました。 こうした中、全農の流通・制度などの事業方式が環境変化に対応しきれなくなっている状況があります。
元来、全農は生産農家の負託に応えうる強力な組織体であるという使命をもちますが、現実は総合的メリットが出しきれていない状況です。 したがって今こそ、農家組合員の営農の安定に貢献できるように、米穀事業の抜本的改革を断行する事となりました。
- 平成19年度以降の国の米政策の考え方を要約すると、
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- 今までは全農家を対象に助成金を出してきましたが、担い手に対象を絞る。
- WTO農業交渉において、日本提案の実現をめざすことにあります。
▼森川社長のお話のエッセンス・キーワードを整理しました。
新生全農米穀事業改革の具体策

1、生産・集荷
- ●販売を起点とした集荷への転換
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- 実需要者の要望を産地に企画提案する。
- 安全、安心のブランド米を中心に拡大する。
- 生産者の営農の安定を実現し、安定的な必要量を確保する。
- ●流通コストの削減
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- 流通コストを可能な限り低い水準に抑え、地域ごとに各費用項目の削減目標を定める。
- ●JA単協との機能分担・連携強化による取扱数量の拡大
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- JA単協と連合会との機能分担・連携強化を通じて、互いに機能発揮を高めることにより 生産者のJA出荷を促進し、全農グループ全体での取扱シェア目標を20年産で65%とする。
- ●担い手対応の強化
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- JA単協を通じて、担い手層との接点強化をはかるとともに、人づくりなどの生産現場と直結した取り組みを強化する。
- ●集荷価格
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販売価格が見通せない集荷段階で最終精算価格を想定して支払う仮渡方式は、共同計算の収支上、大きなリスクとなっているため18年産以降は次のいずれかの手法をおこなう。
- 集荷時の支払いはせず販売状況を見て、代金の一部を支払う。
- 共同計算リスクを勘案した水準による概算払い(内金+追加払い方式)
- 不測時には一部返金の事前了承を徹底した概算払い
2、取引手法と価格形成------企画提案型販売推進と適正な価格形成
- ●相対取引
ア. 契約方式 -
- 現行の契約方式は平成18年産以降から廃止し、事前結び付け契約や、特定契約を主体とする。
- こうした契約方式以外に、販売先から購入希望がある場合は、相対価格による随時契約も行う。
- イ. 取引価格
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- 平成18年産以降、販売対策費は廃止。価格は個別販売ごと、及び契約ごとに価格を設定する。
- 特定の販売先に対する価格設定が、産地銘柄間でいびつな偏りを生じないように設定する。
- ●入札取引
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- (株)全国米穀取引・価格形成センターを価格形成および取引市場として位置付け活用し、需要や品質に応じた価格での落札をはかる。
- 弾力的な実施回数を設定する。
- また、非結び付き米穀については、スポット入札の毎週上場などをおこない機動的に販売する。
- ●JA単協との機能分担・連携強化による取扱数量の拡大
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- JA単協と全農連合会が互いに機能発揮することにより、生産者のJA出荷を促進し、全農グループ全体での取扱シェア目標を20年産で65%とする。
3、販売(新生全農として一元化した販売促進)
- ●戦略の一元化と共有
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- 新生全農においては無用な県間競争をなくし、全農県本部・全国本部が一体となった事業展開へ転換。 このため全農県本部・全国本部およびパールライス会社が情報を共有し、販売戦略を一元化する仕組みを構築する。
- ●事業体制の再編
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- 全農米穀グループ販売戦略統括部署を新設。又、平成18年4月を目途に、全農県本部の消費地駐在事務所の機構を米穀販売センターに一体化し、要員も本部間異動の上、全国本部所属とする。
- ●実需者接近形事業を強化
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- 実需者接近形事業を強化するため、東西パールライス会社を核に精米販売事業の拡大を図る。
- 米穀販売センターとパールライス会社は、一元的な販売戦略の下で、大手量販店・外食事業者などとの商談、地域に密着した中小量販店への営業活動などを分担する。
- 全農との協力関係を志向する友好的取引先との間では、事業提携も検討する。
- 全農米穀グループ全体の精米販売目標数量を、平成20年産までに100万トン、平成22年産までに150万トンとする。なお、ブローカー的な玄米販売は禁止する。
- ●販売先を確保した買取販売の取り組み
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- 買取集荷は、地域や期間を特定できない限り、無制限にリスクを負うことになるため、実施しない。
- 販売先が特定されるもので、生産者やJAを特定できる契約栽培や、受渡期間が長期にわたるものなどについては、本会による買取販売方式も導入する。
- ●買取販売にともなうリスク対応
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- リスク対応措置として、「価格変動準備金(仮称)」の創設や、その他有効な手法を検討する。
4、共同計算運営の抜本的改善(徹底した透明化と情報開示)
- ●共同計算の透明性確保
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- 「米等県域共同計算実施基本要領」および「販売対策費基本要領」の遵守を徹底するとともに、平成18年産米以降、販売対策費は廃止する。
- 単年産ごとに早期精算を実施する。
- 様々な販売手法を用いても尚、生産年の翌年度末において未契約であるものについては、需給状況や販売コストも勘案した価格により全農が共同計算から買い取り精算を行う。
- ●会計処理に配慮した運営改善
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- 年度ごとの会計処理を明確にした解りやすい情報開示をおこなう。
写真:質疑応答にて
写真1/ 左:ジーピーエス高橋部長、右:ジーピーエス濱口社長
写真2/ パルシステム連合会 野村部長
写真3/ 右:ジーピーエス酒井専務
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