「食の現状と今後の課題」

05年度 パルシステム公開確認会監査人講習会(中級)講演

 

5月28日(土)、 首都圏コープ岩槻セットセンターにおいて05年度公開確認会監査人講習会(中級)が開催されました。講習会は、午前10:00〜午後16:00まで行われ、71名が参加しました。全講義終了後、受講者は監査の実践としてワークショップを行い、レポートを作成。最後に修了証書を授与しました。

 今回の講習会では、新JAS法、農薬取締法、食品安全基本法他、水野葉子氏による講演があり、トレーサビリティについても学習しました。 このページは水野葉子 氏による講演「食の現状と今後の課題」をご紹介致します。

 

 

講師:NPO法人 日本オーガニック検査員協会理事長 水野葉子氏

 

水野葉子氏の写真

プロフィール:

 1980年立教大学文学部卒業。1987年米国ミネソタ州立大学院にて修士号取得。元ミネソタ州立大学日本語講師。1995年米国のIOIA(独立オーガニック検査員協会)にてオーガニック検査員資格取得。ミネソタ在住時より自然治癒力、東洋医学、ネイティブアメリカン療法、自然出産・育児等の研究を深めると同時に環境問題にかかわる。1997年8月に日本オーガニック検査員協会設立以来、日本においてオーガニック検査技術指導等に携わると同時にオーガニック食品の普及に努める。日本初のIOIA認定オーガニック検査員トレーニング・コーディネーターとなり、日本初のIOIA公認オーガニック検査員となる。
 2002年、食品の検査・認証を行う
有限会社リーファースを設立。

 農林物資規格調査会専門委員、千葉大学非常勤講師。
 独立オーガニック検査員として日欧米オセアニアにおける14のオーガニック認定機関に登録し検査および判定業務を実施した経験をもとに、講演や勉強会等を多数こなし、消費者のオーガニックや農業や食に関する理解を深めるよう努め
ている。
 

 

「食の現状と今後の課題」
 

=最近のアンケート結果=

食品選びにおける重要な視点について5項目用意して、公立・私立の小学生とその保護者、生協組合員、行政担当者を対象に個人的にアンケート調査を行いました。

※下記の表を参照 アンケート実施人数:58名)

1位:
安心できるもの(13名)、おいしいもの(13名)
位:賞味期限・消費期限(12名)
位:国産のもの(10名)、安いもの(10名)
 

 最近のアンケート結果                                ※個人的なアンケートに基づく
食品選びにおける重視点 公立小学校PTA 公立小学校5年生 私立小学校5年生 首都圏コープ生協組合員 行政担当者
1.安心できるもの 3人 5人 2人 2人 1人
2.安いもの 1人 1人 5人   3人
3.おいしいもの 2人 2人 4人 3人 2人
4.賞味期限・消費期限 3人 3人 3人 3人

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5.国産のもの 3人 4人 1人 1人 1人

 


=消費者が求めているものは?=

1、うそ・偽りのない表示

2、添加物の少ないもの

3、なるべく国産

4、遺伝子組み換えのものは避けたい

5、余分な情報はいらない

6、レシピ等、料理方法情報は便利

 

=トレーサビリティとは=

消費者が、安心・安全なものを求める時、必ず生産過程を記録したデータが必要となります。

首都圏コープの生産者は、記録管理を義務付けられていますが、実際、多くの一般的な生産者は生産だけで手一杯な状態です。

トレーサビリティとは、例えば生産者で言えば、生産過程において使用した物やその購入先、作業内容、担当者などその他の細かい点がきちんとわかるように確認できるということです。加工業者においては、受入の段階で伝票と原料を見合わせて、確認し、何か問題があった時にさかのぼって追求できるというのがトレーサビリティの考え方です。有機認証においては、トレーサビリティは必須条件です。

トレーサビリティは欧米では、生産者や製造業者が自分達を守る手段としての意味合いが強く、日本では情報開示重視の意味合いが強い傾向にあります。

この様に認証を受けた有機農産物には有機JASのマークと認定機関名の表示がされています。
 

生産者・製造業者・流通業者は「安心」を第一目標として、規格やトレーサビリティはあくまでもそのツールとして、活用していくものだと思います。

 

※有機農産物=基本的に土の本来持っている力が生かされた土で、化学農薬や化学肥料に頼らないで作られた農産物。土作りがポイントとなります

 

 

=生産情報公表JAS−牛肉/豚肉=

提供されている飼料と医療情報に関する根拠書類が管理できている牛肉/豚肉を言います。

検査確認点:

個体識別番号/豚郡識別番号、生年月日、雌雄の別(豚はなし)、出生から畜までの間の飼養地及び飼業者、転出・転入年月日飼料、動物用医薬品、その他

 

 

=牛肉トレーサビリティ法と生産情報公表牛肉JASの制度比較=

牛肉トレーサビリティ法は、牛の戸籍のようなもので、出生から細かい情報を記録します。

牛肉トレサビリティ法が、義務付けられているのに対し、生産情報公表牛肉JASは、任意に行います。

対象としては、牛肉トレサビリティ法は国内で飼養される牛。生産情報公表牛肉JASは、日本で流通する全ての牛肉が対象となります。

 

 

=公開監査人としての立場と役割の理解=

講演する水野葉子氏の前景写真消費者は、食品は生きるためのエネルギーであり、それを育てるのが生産者であるということを意識する事が大切だと思います。

 

公開監査人としては、

食に関する情報を常にキャッチし、相手の取り組みを事前に把握しておく事。そして、消費者会員の代表として、生産者及び製造業者とともに日本の農業をよくしていくのだという意識を忘れない事です。

そのためには、評価の文章や、お手紙を出すなど、生産者と関わりを持って、良い関係を築き他の方々にも伝えていっていただけたらと思います。

 

講演で使用されたスクリーンデータを見る
[新しいウィンドウが開きます。]
 

 

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質問:生産者は、これらの事を全てこなせているのでしょうか?

 

水野:はい、もちろんです。 私が知る限りにおいて私が認定と判定させていただいた生産者はすべて行っています。全てきちんと行わなければ認証を受ける事はできません。一人一人のがんばっている生産者の顔が頭に浮かんできますが、だからこそ皆のレベルを保つためにも判断を緩めるという事はなく、規程に則って厳しく判定しようと思うのです
 

 

 監査人講習会の様子

 

 

講習会の様子(ワークショップ)---真剣な面持ちでワークショップを行う参加者
ワークショップ光景写真 ワークショップ発表写真 修了証書授与の写真
ワークショップ ワークショップ発表 修了証書授与

 

 


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