Theme-3 「薬削減プログラムニュース」 第2号

(発行:パルシステム生活協同組合連合会 農薬削減プログラム推進会議)

フェロモントラップ学習会90名の生産者が参加!

近郊産地果菜部会

近郊産地のトマト、きゅうり、ピーマン、ナスなどの生産者を対象にフェロモントラップやフェロモン剤などの天然資材を導入するために学習会を開催しました。茨城県農業改良普及所から先生を講師としてお招きし、対象害虫ごとに各種資材の使用法や効果 の説明をしていただきました。

◆フェロモン剤とは

生物が対外に分泌するフェロモンを利用して虫を集めたり、産卵を抑制するなどして害虫防除をおこないます。殺虫剤の使用を減らして環境への負荷を軽減することが目的で開発されました。新JASの有機農産物でも使用可能。 フェロモントラップにはいくつかの種類があります。

1. 予察用フェロモントラップ

 特定の害虫が好むフェロモンを利用して、どの害虫が発生しているのかをしらべます。

2. 大量誘殺法

 フェロモンの強力な誘引性を利用して多数のオスの成虫を捕殺して、メスとの交尾機会を減らし産卵密度をさげます。多数の誘引トラップを広い面積にわたって設置できる場合のみ有効です。商品としてハスモンヨトウを対象に「フェロディンSL」があります。

3. 交信撹乱法性

 フェロモンを空気中に揮散させ、雌雄、間の交尾を撹乱して、メスの交尾率をさげ、産卵密度を低下させる。コナガコン(対象害虫:コナガ,オオタバコガ)・ヨトウコン-S(対象害虫:シロイチモジヨトウ)・ヨトウコン-H(対象害虫:ハスモンヨトウ)などがあります。

◆農薬にかわる安全な技術の開発

 現在、近郊産地では「農薬削減プログラム」にのっとり、農薬の削減を実行していますが、ただ、農薬を使用しないだけでは、作物の収穫量 が減少してしまったり、場合によっては全滅してしまう場合もあります。その一方で無理して出荷しても虫食い、病変などによるクレームになってしまいます。そのため、農薬にかわる、資材や技術の開発が急務です。ところが、そのような資材は非常に値段が高く、産地ではコストの問題がありそう簡単には導入できないのが実状です。

◆協力して資材の協同購入を行ないます。

 今回は、近郊産地(佐原・谷田部・茨城・つくば・沃土会・旭村悟空・サンドファーム旭)に加えて八街、和郷野菜クラブ、昭和村などの産地も併せて取り組んでいただき、フェロモン剤を一括して購入して低価格で産地に供給していくことになりました。

◆対象品目は

 キャベツ、レタス、ナス、ピーマン、かぼちゃ、白菜、大根などの野菜について、ヨトウムシ、コナガ、タバコガなどの防除を試していくことになりました。しかし、広域で一斉に取り組まなければならない、殺虫剤に比べて効果 は完全ではないなどの問題点もありますので、今後、果菜部会で効果を検討していくこことになりました。


生ゴミリサイクル始まる!

 セットセンターや小分け加工で出た野菜くずを産地に還元し、堆肥や飼料として有効利用します。  ジーピーエスでは、現在共同購入の野菜や果物のセット業務及び、一部野菜や果 物の小分け加工を行なっています。各セットラインや小分け加工部門では、品質チェックを厳しく実施し、基準にみたない青果 物や傷み、クレームの恐れのあるものはすべてリジェクトしています。このため、多くの野菜、果 物クズが発生します。これまでは一般生ゴミとして処理をしていましたが、この間産地と協議して資源として有効利用を行なうことになりました。
<写真右上:生ゴミを処理するBMW堆肥機>

◆茨城ギルドの取り組み

 野菜くずを鶏の餌に還元! 茨城ギルドは有機農産物の産地として無農薬野菜セットを供給していますが、各農場で平飼で養鶏を行なっています。その鶏糞を堆肥化して有機質肥料を作り上げています。
 今回、東京マイコープからBM堆肥機を移設し、生ゴミを微生物の力をかりて堆肥化していくことになりました。しかし、BM堆肥機は処理の能力に限界があるため、葉物などの野菜くずは鶏の飼料として使用することになりました。 2月19日からスタートして毎週2回茨城ギルドに約150kgの野菜くずが搬入されています。キャベツやほうれん草などの野菜クズは鶏の大好物で貴重な緑餌となります。

◆JA谷田部産直部会の取り組み地域循環型農業確立にむけて!

 谷田部産直部会では、農協の肥育牛生産者と提携し、しめじやなめこなどのオガクズを利用した独自の堆肥場を3ヶ所持っています。そこにジーピーエスの生ゴミを搬入し良質な堆肥つくりを行なう計画があります。まだ試験段階ですが、1月に約120kgの生ゴミ(柑橘類中心)3月に1200kgのオガクズを持ち込んで処理していただきました。将来的には、生ゴミの乾燥や粉砕する設備を購入し、地域循環型の堆肥センターを建設する方向で話しが進んでいます。
<写真上:谷田部堆肥場への生ゴミの搬入。ジーピーエスでの柑橘などの生ゴミを堆肥化へ>