猛暑の影響で、「エコ・野菜」もピンチ!


 今年の夏は記録的な猛暑が続き、気象庁からは「30年に一度の異常気象」との見解が発表されました。そんななか、まず産直産地で影響が出たのが、トマトやきゅうりなどの夏野菜。花芽が落ちて実が付かなかったり、花が咲いても花粉ができずに受粉しないなど、生産量の大幅な減少につながる事態が発生しました。

 夏野菜だけでなく、秋・冬野菜にも深刻な影響が及びそうです。8月はちょうど種まきの時期だからです。「猛暑に加えて雨が降らず、畑は乾燥してカラカラ。まるで砂漠のよう…」と、佐原農産物供給センター(千葉県)の生産者は嘆いていました。

 組合員に大人気の「エコ・人参」の作付けを行うのも8月です。生産者は人参の前に麦などを植えて緑肥として畑にすき込み、土づくりをしっかりと行います。さらに、土壌くん蒸剤を使用しないため、ビニールシート(マルチ)を張って、太陽の熱で土中を殺菌。8月のお盆前後には種をまかないと、10月からの出荷に間に合いませんが、雨が降らないのでなかなか芽が出なかったり、芽が出ても暑さで葉がとろけてしまうような状態。作物が全滅した畑も続出しました。

 秋に収穫を待つ長ねぎや里芋も、畑で枯れかけており、「これほどの干ばつは記憶にない」と語る生産者も。群馬県の産地では、3年かけて育てた有機栽培のこんにゃく芋まで枯れそうだと言います。また、雨が少ないと害虫が多く発生しやすく、農薬を極力使わないパルシステムの生産者にとっては大きな打撃となっています。

乾燥したねぎ畑の様子
土寄せができないほど乾燥したねぎ
畑(JAつくば市谷田部産直部会、茨城県)
 9月8日には、ようやく台風が来ました。普段は「来ないでほしい」と願う台風ですが、待ち望んでいた雨に、「やっと種まきができる」と張り切って畑に出る生産者もたくさんいました。今年ほど台風が来なかった年は、例がないでしょう。

 一方、厳しい暑さのなかであっても、生産者は毎日草取りを行います。例年ならば涼しいはずの早朝に作業しますが、今年は異常なほどの暑さで、生産者の健康も心配です。「エコ・チャレンジ」栽培の野菜には、除草剤を使うわけにはいきませんが、熱中症にならないか、と心が痛みます。改めて、パルシステムの生産者の努力と熱意には頭が下がる思いです。



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