「商品」ではなく、
「いのちある食べ物」を作る


〜ちば風土の会・公開確認会〜


 1月21日・22日に、ちば風土の会(千葉県)で公開確認会が行われ、組合員や生産者など150名が参加しました。同産地は生産者全員がJAS有機認証を取得し「コア・フード」の野菜を生産する、パルシステムのなかでも珍しい産直産地です。化学合成農薬や化学肥料にいっさい頼らずに野菜を作るには、雑草対策にかかるたいへんな苦労や、時にはアブラムシの被害で作物が全滅するなどのリスクを覚悟しなければなりません。しかし同産地では、これらは当たり前のことであるかのように、有機栽培に真剣に取り組んでいます。

 産地からのプレゼンテーションでは、有機栽培に対する生産者の熱い思いが紹介され、組合員からは共感の声が多く上がりました。なかでも生産者のひとり、秋葉恵美子さんが発言された「私は『商品』を作っているのではなく、食べ物を作っているんです。工業製品ではなく『いのちある食べ物』を作りたい。だから有機農業を続けています」という言葉には、多くのことを考えさせられました。「食べ物」と「商品」。似ているようで、じつはその価値観は大きく違うことに改めて気づかされます。「商品」は当然、売れるかどうかが価値基準。売れる商品はよいし、売れないものは悪いという見方です。昨今はデフレ基調ということもあり、一般量販店では「価格が安い商品」ばかりが売れる傾向が、以前にも増して強くなっています。

 食べ物は口に入る以上、できるだけ安全で健康によく、環境にもよく、おいしく、そして栄養価があるものがよいはずです。 しかし往々にして、このようにして作った商品が売れるとは限らないものです。むしろ、売上重視の方針を採ってしまうと、安全性や環境負荷よりも、すぐに判断できる価格の安さ、見た目のよさばかりに目が行ってしまいます。その結果、いろいろな健康障害が出たり、農薬による環境問題など、これまでさまざまな弊害が出てきたのです。

ちば風土の会公開確認会

 パルシステムは、全国の活力ある生産者といっしょに、有機農業を推進してきました。有機栽培の野菜は価格が高く、なかなか売れないということも経験してきました。しかし「食べ物」という価値で見れば、こんなにすばらしいものはないのです。せっかく丹精こめて作っても、「商品」としては適さず、なかなか食べてもらえないのは大変残念なこと。有機農業をもっと広めていくためには、「私たちは何のために食べるのか」「食とはどういうものなのか」、改めていっしょに考えていくことがとても大切です。




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