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社会貢献活動レポート

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第59回 パルシステムのりんご産直産地応援「余剰、規格外を活用した「もったいないプロジェクト」で産地を応援」


▲2008年は大豊作とひょう害が重なり、アオレンには大量のりんごが運びこまれました。

ゴールド農園
石岡 繁行さん

青森県農村工業農業協同組合連合会(アオレン)
神 尚紀さん

パルシステムが2008年度から取り組んでいる「100万人の食づくり」運動の今年度のキャッチコピーは「耕せ!日本の食と農~今こそ!産直の底力」。パルシステムが長年取り組んできた“産直”をあらためて見直し、産地と食卓をさらに近づける活動を進めます。その一環として展開するのが産直プロジェクト11(イレブン)です。今回紹介するのは、そのなかの、余剰作物や規格外品を使用した商品や、廃棄を削減した加工の工夫などにより、産地を応援する活動「もったいないプロジェクト」の取り組み。なかでも、08年度から続けているパルシステムのりんごの産直産地応援の取り組みについて紹介します。
※パルシステムの産直は、産地で収穫された生産物を組合員へ届けるだけではなく、生物多様性保全や、産直原料を使用した商品による地域活性化なども進めています。このプロジェクトは、それらの活動をさらに知ってもらおうという目的で設定しました。

大きな共感を呼んだ廃棄を減らす取り組み

パルシステムは2009年度、食品の廃棄を減らすことで食料自給率向上を目指す「もったいないプロジェクト」に取り組んできました。1年間で12の商品が企画、開発されています。豊作だったかんきつ類や葉物野菜のセット、大きすぎたり曲がっていたりする規格外のさつまいもを加工した「冷凍さつまいもスティック」、豆腐を製造する際に規格外とされる大豆を原料とした「花咲農園の有機青大豆味噌」などを取り扱い、組合員からたくさんの注文と反響がありました。


ひょう害りんごを無駄にすまい

ゴールド農園の蒔苗さん(左)と石岡さん

ひょう害を受けたりんご

左:『ストレート果汁青森のりんご』
右:『林檎園ジュース』

6月から実施した「りんごジュース」キャンペーンもそのひとつです。2008年はりんごが豊作だっただけでなく、多くのりんごがひょう害にあい、大量のりんごが生食用にできず、加工用原料となりました。これをジュースにして買い支えようというのがキャンペーンの目的です。

「りんごジュースを飲んで生産者を応援しよう」との呼びかけに対し、PBの『ストレート果汁青森のりんご』は通常の4倍に達する注文がありました。ゴールド農園の『林檎園ジュース』は、見込み以上の注文に加工が深夜までおよぶほどだったといいます。組合員だけでなく職員からも「『助け合う、支えあう』という生協の原点を実感しました」などの声が届きました。一方、生産者からは感謝の声が多数届いています。

工夫し売ってもまだあり余るりんごの行方は

ゴールド農園社長の石岡繁行さんは「2008年の発生したりんごのひょう害は、どんなベテラン生産者も“こんなことは初めて”と戸惑う規模でした」と当時を振り返ります。まだ摘果(間引きすることで残した果実の成長を促す作業)前の時期だったので「キズがどれだけ大きくなるか」「生食で売れるように育ってくれるのか」さえわからず、どの生産者も不安な気持ちを隠せませんでした。

実際に収穫期を迎えてみると、被害は予想以上でした。パルシステムでも「ひょう害りんご」企画や、特例措置として通常よりお届け基準を緩めることで対応。長野や秋田の産地も「青森りんごを優先して」と協力し、生食用として一定量を供給することができました。それでも多くのりんごが加工用として残りました。

『ストレート果汁青森のりんご』を製造する青森県農村工業農業協同組合連合会(アオレン)では、保管スペースがなくなるほど大量のりんごが納品されました。

アオレンは、県内の農協から加工用りんごを引き受けてりんごジュースを製造する連合会組織です。「生産者団体である農協組織だからこそ、生産者から出荷されたりんごを全量引き受けることは使命です。しかし、加工したところで販売先がなければ、結局廃棄することになりかねません」と、営業部の神 尚紀さんは話します。


パルシステムのりんごジュースキャンペーンと生産者の笑顔

そこでパルシステムは「もったいないプロジェクト」の一環としてのりんごジュースキャンペーンを実施し、組合員へ利用を呼びかけました。「組合員から『買うことしかできないけれど応援します』という内容の手紙が直接届いたこともありました。注文は予想をはるかに超えた量で、工場は深夜まで稼働するほどの忙しさだったのですが、職員は単に注文でなく『組合員の気持ちにこたえよう』と働いていました」と、ゴールド農園の蒔苗(まきなえ)敦子さんは当時のことを振り返ります。

シーズン終了後、ゴールド農園では収入を再精算し、生産者へ追加支払いを行ったそうです。「納品時にがっかりしていた生産者が、追加支払いを知らせたときに見せてくれた笑顔はいまでも忘れられませんね」(蒔苗さん)。アオレンでも、生産者へパルシステムの取り組みを伝えたところ「たいへん助かった」「励みになる」などの反響があったとのことでした。

あまねく利用することが応援に!

つる割れをおこしたりんご

こうしてようやくひと息つけた青森のりんごですが、2009年産も加工用に回さざるを得ないりんごが多く発生しています。長雨の影響で果実が吸収する水分量に皮の成長が追いつかずひび割れを起こす「つる割れ」という現象が例年にない水準で発生しています。これらは長期貯蔵に不向きで、生食用としても評価は高くありません。

アオレンでは、2009年産りんごの引受量を例年の2割増で計画しましたが、最終的に例年の1・5倍近くのりんごを引き受けました。さらに前年に加工した大量のジュース原料も在庫を抱えている業者が多く、生産者は引き受け先を探している状況です。

パルシステムでは2010年度も「もったいないプロジェクト」の一環としてりんごジュースキャンペーンに取り組みます。「組合員さんの思いを受け止めて生産者もがんばってりんごをつくっています。生食用のりんごとともに、りんごジュースについてもご支援ください」(石岡さん)。「生産者団体である農協グループと消費者団体であるパルシステムのタイアップをこれからさらに強化することで、助け合い、支えあう協同組合の精神を発揮していけたらと考えます」(神さん)。生産者は今年も、パルシステムの応援を期待しています。

生産者から
生産者から

JAつがる弘前 石山 修さん
パルシステムの『もったいないプロジェクト』を知り、感激とともに大変励みになりました。ひょう害は、経験したことのないことだったので、正直途方に暮れました。みなさまの応援のおかげで、今年も元気にりんごをつくっております。

JA津軽みらい 村上 猛さん
一つひとつ大切に育てたりんごだから、おいしいと言っていただくととても嬉しいです。昨年は、みなさまのあたたかい応援に励まされ、がんばることができました。より一層おいしいりんごづくりに励んでいきたいと思います。

ゴールド農園 石岡 繁男さん
ひょう害には、『どうしてくらしていこう』とただ悲観していました。注文だけでなく組合員さんのみなさんから励ましの言葉や手紙をもらい、がんばる力をいただきました。あたたかい応援にこたえられるよう、がんばっていきます。

ゴールド農園 石岡 満明さん
本来、生果で食べてもらいたいと生まれてきたりんごですが、今後は別の形でみなさんに飲まれてうれしいと思っています。食後のコップ1杯のジュースをよろしくお願いします。

ゴールド農園 斉藤 勉さん
天候被害のりんごやジュースなどを利用いただき、誠にありがとうございます。みなさんからの応援やご支援に甘えることなく、喜んで食べていただけるりんごをつくっていきます。


*本ページの内容は2010年5月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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