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社会貢献活動レポート

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第15回 生協産直はグリーンツーリズムの原点 社会的責任と生協事業
2004.11・19〜21「産地へ行こう。柿と梅の山里 大紀コープファームの旅」30年もの歴史をもつパルシステムの産直活動。「安心・安全な食べ物がほしい」消費者と「安心・安全な食べ物を直接消費者に届けたい」生産者が市場を介さず生産物を取り引きする…。今でこそ当たり前の産直というシステムですが、当時の小さな生協組織が市場経済に反逆し、新たな流通ルートを作ることは大変なことでした。それができたのは双方の食への真摯な思いと、お互いの信頼関係があったからです。そして今、産直は珍しいものではなくなりましたが、農業を取り巻く環境は厳しさを増しています。単に「作る人・食べる人」「顔の見える関係」を超えて、生産者と消費者のつながりが求められています。

NPO法人・日本グリーンツーリズム・ネットワークセンターの小林勢以子専務理事NPO法人・日本グリーンツーリズム・ネットワークセンター(以下、GTネット)の小林勢以子専務理事に、パルシステムのグリーンツーリズムについてお話をうかがいました。


パルシステムの食料・農業政策
2005.9・18 「産地へ行こう。見聞食やまなしぶどうツアー」
政府は2004年に『食料・農業・農村基本計画』を策定しました。これは、一定規模の「担い手農家の育成」と「集落営農による効率化」「農地リースによる企業の参入」などによって国際競争力をもった効率的な農業を構築することを目指しています。農家への支援策は、品目別だった補助金がなくなり、農家への直接支払い制度となります。農業政策は貿易自由化を前提とした産業政策にと傾斜しており、農業を取り巻く情勢はますます厳しさを増してきています。 

こうした状況の中で、パルシステムでは「パルシステムの食料・農業政策」を策定。産直を通して「農業の厳しい状況を切り開くため、新たな発想に基づく事業に挑戦し生産者とのコラボレーション(協働)を推進」することを掲げています。

産直の中長期的課題としては「地域資源循環型農業のモデル作り」「地域総合産直に向けてのパートナー作り」「農業技術開発の研究・実践」などとともに「グリーンツーリズムと食農ネット作り」を掲げています。

グリーンツーリズムとは、「都市と農村の相互補完・共生による国土の均衡ある発展を基本目標とした、緑豊かな農村地域において、その自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動(農村で楽しむゆとりある休暇)」。単にお金や物品のやり取りではない、人と人、地域と地域の交流を目指しています。


都市と農村のパイプ役になりたい
2005.10・1〜2 「産地へ行こう。 ふーどの牛肉ツアー」
GTネットの小林専務理事は、以前、東京マイコープの理事で、「食農」を担当していました。担当理事として産地を訪問しているうちに「農業を続けていくのが大変」「生活できない」という産地の声を聞き、「今なんとかしなければ」と痛切に感じたそうです。「自分たちは作る手段がないのだから食べることにも責任を持たなければ農業がだめになる。作ってもらうことを産地と一緒に考えたい…」。

「さらに気づいたことがあります。農山村では自然をあるがままに受け入れ、時によってはあきらめたり、我慢をしたりすることが必要になります。昨年、台風で塩害を受けた大潟村を訪れたとき、稲が枯れてしまい、収量は例年の2割しかなかったのですが、それでも『天や地に感謝する』という生産者の言葉に驚きました」と小林さん。「都市では自然に対して傲慢で、折り合いをつけて暮らすという考えがなくなっている。自然とともに生きていく必要がある」と感じていた小林さんは「都市と農村をつなぐパイプ役になりたい」と考えるようになりました。

そういった小林さんと、多くの仲間たちの思いを集め、GTネットは「都市と農山漁村の連携を強化し、ネットワークを形成・拡大する」ことを目的として、2004年に設立されました。日本に「グリーンツーリズム」の理念が導入されて10年経ちましたが、都市と農山漁村とのネットワークが確立されているとはいえない状況です。そこで、両者をつなぎ、コーディネートする機能を設置することで、グリーンツーリズムをさらに発展させていこうというわけです。

GTネットでは、2004年の10月よりパルシステムの「産地へ行こう。ツアー」の企画・実施を担っており、また会員生協の産地交流企画の事務局業務も受託しています。


交流で未来に希望を
「グリーンツーリズム」とは「農山村に滞在して、人、文化、自然と交流する余暇活動」ですが、単に旅行先を観光地から農山村に変えたということではなく、地域の人と交流しながら持続可能な社会についてともに考えていくこと。そして、「農山村の人や文化、自然に触れることによって、『自分はこういう人間だったのか』などと気づく」ことでもあります。一方で農山村の人々は、都市から来た人によって自分が住んでいる地域のすばらしさにあらためて気づかされるのだといいます。林業の町、山形県金山町でいま植えている木は、子どもたちの世代が使う木です。木材はすぐに収穫ができるものではありませんが、産地の人たちは「未来に希望を持つために都市と交流したい」と言っています。

生協は産直を通して地域との交流を行ってきました。食べることで地域とつながり、ともに地域を作ってきました。「生協の産地交流はグリーンツーリズムの原点」と小林さんは言います。パルシステムでは、「産地に行こう。ツアー」「公開確認会」、会員生協独自の交流などにより、年間に約一万人を超える組合員が産地を訪れています。

人と人、都市と農村を結び付け、そして現在と未来をつなげる「グリーンツーリズム」に、生協の産直の原点を見たように思いました。


パルシステム 2004年度の交流の記録
生協名 人数(人)
東京マイコープ 2,799
神奈川ゆめコープ 2,813
エルコープ 1,369
ドゥコープ 515
ユーアイコープ 877
ハイコープ 2,186
コープやまなし 577
パル群馬 9
■「産地へ行こう。」企画/2,253人
22企画が実施されました。

■公開確認会/1,132人
10の産地で公開確認会が開催されました。

■合計/14,530人
2004年度の1年間で、14,530人もの方が交流に参加しました。


*本ページの内容は2005年11月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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