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社会貢献活動レポート

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第8回 「消費する食」ではなく「命はぐくむ食」へ 地域に広がる「食育」の取り組み 社会的責任と生協事業
一人で食事をする子どもの「孤食」が話題になって久しいですが、最近では子どもだけではなく家族がバラバラに食事をする「個食」が増えているとも言われます。また、家族が揃っていても、それぞれが好きなものを食べるなど、家族全員が同じ食卓で同じものを食べることが少なくなっているとも言われます。デパートの食品売場には色とりどりの料理が取りそろえられ、お金さえ出せばガスやまな板・包丁を使わなくても、豪華なディナーを口にすることができます。「命はぐくむ食」が単なる「消費する食」となってしまった今、それを取り戻そうとする「食育」の取り組みが進んでいます。神奈川ゆめコープの齋藤文子理事長に、同生協の食育の取り組みをお聞きしました。


子育て世代に食情報を伝える
斉藤理事長
生協総合研究所が行った男女参画アンケートによりますと、神奈川ゆめコープの組合員の63%が40歳以下、78%が45歳以下だそうです。つまり、組合員の8割近くが子育て世代という、全国一若い生協なのです。

それだけに、子育て支援の取り組みも早くから始めています。第一子が二歳未満のヤムヤム世代のお母さん達のために子育て広場「ヤムヤムサロン」を開催しています。

ヤムヤムサロンで食に関する情報を提供しているのが「食育リーダー」です。食育リーダーはお母さん達の食に対する不安に答えながら、離乳食の作り方やアトピーのこと、生協商品の利用の仕方などを紹介していきます。簡単な料理を作って試食をしたりもします。

参加したお母さん達は子どもを遊ばせながら、講師の話に耳を傾けています。「先日初めて二人のお父さんが参加していました」と齋藤理事長。


「食育」は感覚のやわらかいうちに
お父さんとつくるかまぼこ教室(小田原の鈴廣 協力)神奈川ゆめコープでは2001年の事業活動報告の「子育て支援活動」の中で「食育」の取り組みが報告されています。そして2002年の事業活動方針の中に「食をめぐる様々な課題への取り組み」の一つとして「食育」を位置づけています。

こうした具体的な取り組みの前に齋藤理事長ほか4名が「『食育とは何か』を探るために、先進的に食育を実践している天林寺幼稚園に見学に行った」そうです。2001年のことです。

そこで、子ども達が調理に取り組む姿を見て「食育は、料理する、食べるといったことに加え、食材を育む農業などを自ら体験することで自然の力やサイクルを実感し、食べることを社会や環境とつなげて考えることが大切」と知ります。齋藤理事長は、「食材の選択やおいしさは、感覚の柔らかいうちに刷り込む必要がある」と感じたそうです。

おいしさを感じる舌の感覚は、小さいうちから磨いた方がよいと言われます。現在のように、化学調味料が添加された「おいしさ」に慣れてしまうと、食材そのものが本来持っている素材のおいしさを、感じ取れなくなってしまいます。そして、おいしい食材はどんなところでどのように作られているのか、その生産現場を知ることは地域の環境を考えるきっかけにもなるのです。


食育リーダーを養成
家庭の中で個食が進み、親から子への食情報の伝達は途切れています。また、個配の拡大は今や社会的なニーズでもありますが、班の持っていた生活情報の横の伝達が得られなくなってしまった、という側面を持ちます。

拡大により生協に加入してくる人は多いのですが、「せっかく生協に加入しても、生協の良いところを知る前にやめていく人が多い」現状の中で、生協の扱う食材の良さを伝えていく必要を感じていると齋藤理事長は言います。

農水省の補助金を得て03年度から始まった「食育リーダー」養成講座は04年度第4期を終えて100名の食育リーダーが育っています。

育リーダーは、「ヤムヤムサロン」や「おうちde食育」など食育活動の中で講師役を務めたり、新規加入組合員のための「フレンドリーパーティ」などで活躍しています。
食育リーダーの養成はNPO法人「みんなの食育」に委託しています。

地域の中で
収穫祭にて
食育リーダー養成講座終了式
食育リーダー養成講座は4万5千円の受講料がかかりますが、参加者は熱心で、食への関心の高さが伺えます。しかし、100人の食育リーダーをまだ生かしきっていないのが現状だと齋藤理事長は言います。

食卓の荒廃の陰にキレる子どもや引きこもる青少年という社会問題もあります。食を切り口に、どのような活動を地域と連帯して広げていけるか、県も期待しています。

神奈川県は農業県でもあります。神奈川ゆめコープではNPO法人「小田原食とみどり」を立ち上げ、地域で食と農・人をつなぐ活動をしてきました。

生産の現場に参加し、親子で農作業や収穫を体験する、地域の伝統文化や伝統食を知り、地域でできた食べ物を地域で食べる「地産地消」を実現する……。首都圏にありながら産地でもある神奈川県は、「生産から食卓まで」を体で感じることができる地理的条件も揃っています。「命はぐくむ食」を取り戻す「食育」の活動は、神奈川ゆめコープから地域へと、大きく広がっていこうとしています。

神奈川ゆめコープの食育の主な取り組み ゆめCOMEキッチン
1 食生活改善・食の安全教育普及啓発
  ■食育リーダー養成
自らが学び、食育を進める活動を担う組合員を「食育リーダー」と位置づけ、養成をおこなっています。
  ■食育推進運動
養成講座を終えた食育リーダー達が、神奈川ゆめコープ主催のイベントなどで食育を推進しています。
   
2 食の体験学習の推進
  ■子ども食育教室
子どもたちに食べる楽しさ、大切さを伝えます。「父と子の料理教室」「おうちde食育」なども実践しています。
  ■食の見学会
食の現場を見学し、自ら「安心・安全」な食生活を選びとることができる消費者を育てます。
  ■体験学習
食に対する意識・知識を高める学習会を内外で開催しています。
   
3 食生活改善・食の安全教育普及啓発
  ■地域交流
消費者と地元生産者が交流する、各地での収穫祭や、親子で参加する「たんぼの学校」「はたけの学校」などを開催しています。
   
4 ヤムヤムサロン、フレンドリー・パーティー
  ■子育てママや新しく加入した組合員が楽しみながら「食」を知り、「食」を選ぶ力を学んでいます。


*本ページの内容は2005年1月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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